2008年5月28日水曜日

がんばらない選択肢

人の訃報というものは、もちろん悲しいものだし、その人とのつながりによってそのショックの度合いも大きいものです。私はそれほど“ファン”というほどでもなかったのですが、時々見ていた「サタデースクランブル」(テレビ朝日)に出演していたK.A.さんが自殺したというニュースを聞いたときは、少々ショックでした。

現時点では、なぜ自殺という手段を選んだのか、なぜそこまで追いつめられたのかはっきりしていません。ただ私は、一般論として、日本人は「がんばらない選択肢」に乏しいような気がします。小さいときから「がんばれ!」と言われて育つ日本人は、がんばらないこと=悪という図式が刷り込みされているみたいです。
がんばることは美しいし尊いと思うのですが、それしかないわけでもない筈です。
日本の自殺率は世界的に見ても上位(悪い方)にあります。キリスト教文化で自殺は罪として育てられてきた国民と、切腹文化(?)で育った国民とでは確かに違いがあるのかも知れませんが、それにしても、ちょっと考え方を変えて、死ぬ気になって今の生き方を変える、あるいは死ぬくらいなら逃げる、という選択肢を頭に思い浮かべられないものでしょうか。
第三者から見れば、人もうらやむ美貌と才能を持っていても、その人なりの深い悩みがあったのかも知れません。それに真正面から向き合うのではなく、そこから逃げてしまう選択肢が彼女に用意されていればと思うと、残念でなりません。
自殺率の国際比較
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html

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