2009年11月17日火曜日

宇宙開発予算は1割削減

鳩山内閣の行政刷新会議で行われている事業仕分けの第三会場で、文部科学省の宇宙開発関係予算について、「1割削減」との結論が出されました。

私は個人的に、宇宙開発予算は今の2〜3倍程度支出するべきと考えていますが、その分を失業対策や、福祉、子育て支援に回すべきという意見が多数なら、それもやむを得ないと考えます。

科学技術をどのように発展させていくかという議論は、国家像をどう考えるかに直結するものです。科学技術を発展させて、日本人が国内で稼いでいける国にするのか、それとも、消費税を上げて、高福祉高負担型の社会を作るのかは、まさに政治判断です。

ただ、幸いなことに、科学技術には国境がありません。日本語の壁はありますが、若い人には英語を身につけてもらって壁を破り、積極的に海外で活躍してほしいと思います。


PS
日本では、事業仕分けでスーパーコンピューターの開発が「限りなく予算計上見送りに近い削減」と判定されましたが、米国では↓のような取り組みがされています。
スパコン:約4万のチップを1週間でアップグレードする方法(動画)
http://wiredvision.jp/news/200911/2009111822.html
日本では、「効果が見えない」という理由で、衛星もいらない、スパコンもいらない、ついでに科学館もいらないという状況になりつつあります。

2 件のコメント:

  1. 次世代スーパーコンピューターなどの科学技術関連予算が事業仕分けで見送られるようでは、民主党政権には夢も希望もない。
    ノーベル賞受賞者が怒るのも無理は無い。
    民主党の蓮舫のような科学技術に無知で、日本の将来に無関心な人物が仕分け人では、致し方ないこと。
    毎年2.5兆円の税金を使う高速道路無料化は、無駄な予算であるから、事業仕分けによって廃止してもらいたい。
    民主党には成長戦略が無く、成長のための投資と無駄を区別する能力も無いことが見えてきた。
    なお、現在の性能順位は、1~3位は米国、4位はドイツ、5位は中国、6~10位は米国そして日本は30位以下。

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  2. いまの民主党政権にはいくつか欠点がありますが、産業政策で言えば、マクロ経済学的な戦略が見えない点と、日本をどのように成長させて行くのかという方針が見えない点が最大のものです。
    子育て支援で子どもを育てるのは賛成ですが、その子どもたちが大人になったときに、日本国内でマトモな仕事があるのかということを考えるのも重要です。その子どもたちの選択肢が、年収200万円そこそこの非正規雇用か、海外への出稼ぎなんてことになったら、本当の悲劇です。
    もちろん、事業仕分け作業そのものに反対しているわけではありません。例えば、GXロケット開発中止の判断は、正しいと思っています。
    しかし、「水星探査が国民生活の利益にどのように役立つのか」という財務省役人の愚問を別にしても、例えば、「GXロケット」と「はやぶさ2号」を同じ観点で議論したのでは、事業仕分け作業の信頼性に疑問が持たれることになります。

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