2006年4月1日土曜日

第22話 無念の死

チョン尚宮が意識を失って部屋で休んでいると、ユン・マッケがやって来る。何事かと応対するチャングムに、チョン尚宮は宮中から退出するようにと言う。非情ではあるが宮中の掟だから仕方が無いと、チョン尚宮は出て行こうとする。ハン尚宮が「自分が背負って行く」と言うが、チョン尚宮が遮る。最高尚宮になったからには、もっと大事な仕事があると言うのだ。そしてチョン尚宮はハン尚宮に最高尚宮に伝わる秘伝の書を渡す。ハン尚宮はチャングムとヨンセンを同行させ、世話をするよう命じる。
チョン尚宮が宮殿を退出になった知らせを聞いた女官長は、「あんなに我を張らなければ惨めな想いをすることもなかったろうに」と言う。しかし、側のスバル尚宮は「女官の最後はいつも哀れなものだ」と冷たく言う。皇太后にチョン尚宮が宮殿退出になったことを報告した女官長は、競い合いでハン最高尚宮が料理を作っていないことや、両班出身でないことなどから、ハン最高尚宮に他の尚宮が協力していない事態を説明する。しかし、同席した皇后は尚宮たちを非難する。皇太后はそれを遮り、尚宮たちの主張にも一理あると言う。
チョン尚宮を看病しているチャングムは、チョン尚宮との思い出を回想する。幼い時に泣いていたチャングムに優しく声をかけてくれたこと、料理を教えてくれないハン尚宮に内緒で料理を教えてくれたこと、味覚を失った時にチャングムの姿勢を褒めてくれたこと。チョン尚宮はチャングムに、「ハン最高尚宮を守ってやれるのはお前しかいない」と後のことを託す。

宮殿ではハン最高尚宮が一人で王の料理を作っていた。内緒でミン尚宮とチャンイが手伝うが、あとは女官見習いの力を借りるしか無い。王殿に食事を届けても、女官長から入室を断られる。悔しい想いをするハン最高尚宮。
チョン尚宮が宮殿を退出したことを知った王は、自分の主治医を遣わすよう命じる。しかし、カン・ドックとナジュテクに連れられた医師がチョン尚宮を診察した時は、既に息絶えていた。泣き崩れるヨンセン。荼毘に付した後、チョン尚宮の遺言に従ってチャングムが山の上から散骨する。
チャングムとヨンセンが宮殿に帰ってきたとき、ハン最高尚宮が雨の中で大根を前に立ち尽くしていた。その日のうちに漬けなければならないが、誰も手伝わないというのだ。チャングムがハン最高尚宮に執務室に戻るように言い、ヨンセンに手伝わせ、女官見習いを動員して何とか漬ける。その様子を逐一チェ尚宮に報告するヨンノ。
執務室で落ち込んでいるハン最高尚宮に、ユン・マッケが食料庫の食材が雨で水に浸かったと知らせて来る。慌てて駆けつけるハン最高尚宮とチャングム。しかし、食材は全て無事だった。その頃、女官長と尚宮を交えた会議が開催されていた。最高尚宮が出席しないことに怒る内侍府の長官。ハン最高尚宮を見つけて叱りつける。しかし、会議の事や議題(側室の祝宴)をハン最高尚宮は知らされていなかった。
チャングムは、ハン最高尚宮に祝宴の献立を考えるように言う。ハン最高尚宮も何とか気を取り直し、全ての尚宮に会議の招集をかける。しかし、誰も出席しなかった。
一方、チェ尚宮たちは祝宴への出席を拒否する戦術を立てていた。さすがに不安に思う尚宮たちを「心配ない」と取りなすチェ尚宮。
ハン最高尚宮は長官に会い、他の尚宮が自分に協力しないという事態を説明する。そして、祝宴の料理を熟手を使って行いたい旨伝える。それを知った長官は「自分が事態を収拾する」と言う。しかし長官が女官長に抗議すると、逆に最高尚宮に問題があるので、最高尚宮を辞職させるべきだという。
その頃、ミン・ジョンホはチェ・パンスルとオ・ギョモの関係を探り出していた。
ハン最高尚宮も何とか祝宴の料理の準備を終える。しかし、チェ尚宮たちが祝宴への出席を拒否するつもりである事を知る。そこにミン尚宮がやって来て、事態を収拾するため最高尚宮の座を降りるよう懇願する。ハン最高尚宮は、チェ尚宮たちが集まっている部屋に行き一同を叱りつけるが、尚宮たちは「ハン最高尚宮に協力するつもりは無い」と言い放つ。
祝宴の席で、水刺間から挨拶に来たのはハン最高尚宮だけであった。気色ばむ側室。その事を皇太后に報告する。その席にいたオ・ギョモも「上に立つものは部下の信頼が大切」と主張する。皇太后は皇后と相談すると言う。
遂にハン最高尚宮は、最高尚宮を辞する決心をする。しかしチャングムは、チョン尚宮の意志を継いで何もしていないのに辞める事は許さないと言う。それを聞いたハン最高尚宮は皇太后殿に向かう。ハン最高尚宮は皇太后に、「お願いがある」と言う。それは、競い合いをもう一度行って欲しい、そして、もし自分が勝ったら全権を与えてほしい−つまり、例え全ての尚宮を処罰する事になり、女官だけになったとしてもその権限を与えてほしいと言う。チャングムはそれを聞いて喜ぶ。
   ☆
尚宮たちのストライキ、という雰囲気です。ハン最高尚宮に人望が無かった、と言えばそれまでですが、相手は利権の固まり。改革をやり遂げるには人事権を持たないとどうしようもないです。おっと、どこかの国の最近の事情と同じでは?
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今週の名言
「気を小さく持てば、小さな山も大きな山になる。気を大きく持てば、突風もそよ風に感じられる。」
またまたチョン尚宮の名言です。チョン尚宮について行くと言うハン尚宮を、「お前には最高尚宮としての務めがある」と諭して言った言葉。風流に長けたチョン尚宮らしい。今回はハン尚宮は途中でメゲてしまいました。ハン尚宮が理想の上司だとすれば、チョン尚宮は理想の管理職でしょうか。

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