2006年9月14日木曜日

第44話 投獄

皇后の取り計らいで、チャングムは密かに菜園で王の病の原因を探る事になる。実はミン・ジョンホが内侍府の長官にチェ女官長より先に話をつけ、皇后を説得したのだった。この件にチャンドクも巻き込まれている。文句を言いながらも協力するチャンドク。菜園には既に、王の病と似た症状の患者が運び込まれていた。チャングムとチャンドクは病気の原因を調べている。
内医院でチョンホは、チャングムを済州島に送り返したと話す。医女長は自分に相談も無く決められた事に抗議するが、同席したオ・ギョモは、それよりも王の病の件が重要だと報告を求める。チョンホは、チョン・ウンベクとシン・イクピルにも王の脈診をさせるよう主張する。難色を示すチョン・ユンス医局長だが、診断に問題が無ければそれが裏付けられると言われ、渋々黙認する。王の脈診をしたチョン・ウンベクと、シン・イクピルの診断は、チョン・ユンスの意見と同じであった。それを受け、チョン・ウンベクたちは文献の調査と医女への聞き取りをする事になる。チョン・ユンスはヨリに、チェ女官長と和解したいと申し出る。しかしヨリは、隙をみて水刺間でクミョンが使っている薬味入れに何かを入れる。

オ・ギョモ、チェ女官長、チェ・パンスルらが話をしているところに、ヨンノが飛び込んでくる。水刺間を内侍府が捜査しているというのだ。しかも、チェ・パンスルの屋敷までが捜査の対象になっていると言う。チェ女官長らは驚くが、オ・ギョモは「形式的なものだ」となだめる。
チェ・パンスルの屋敷では、チョンホが捜査の指揮を執っている。部下に、徹底的に捜索をするよう指示。
関係者会議で王の病について話し合われている。内医院は診断と処方に誤りは無いと主張。水刺間も食事に問題は無いと言うが、内侍府の調査で押収された毒草が問題になる。しかし、クミョンは、女官の教育に使うものだと言う。それをチョン・ユンスは補強する。しかし、薬味入れにワライ茸が入っている事が分かり、大騒ぎになる。チェ女官長は、何かの罠だと言う。
菜園では、チャングムが、患者の鍼を打った場所が腫れているのに気がつく。他にも、赤くなったり膿が出たりする症例があり、王も同様の疾患がある事から病との関係を疑う。チョンホはチャングムに、水刺間でワライ茸が見つかった件を伝える。二人はそれを訝しがる。また、チェ・パンスルの屋敷で見つかった薬味についてチャングムの意見を求める。倭国の胡椒だと答えるチャングム。それを聞いて何かに思い当たったようなチョンホ。チャングムは、チョンホにシンビを通じて調べてほしいことがあると言う。それを内密に伝えるチョンホ。シンビは、密かに調べを進める。ウンビに、王の皮膚の病について尋ねているシンビの話を立ち聞きしたチョン・ユンスは、何かに気がつく。
チェ・パンスルは、屋敷の捜索やワライ茸の件で打撃を受け、オ・ギョモにイ・グァンスを訪ねて支援してもらうよう依頼し、賄賂を渡す。オ・ギョモは依頼に従ってイ・グァンス邸を訪問する途中、メッセージを受け取る。訪ねていくと、そこにいたのは何と前の女官長のパク・ヨンシンだった。しかも、ヨリはパク・ヨンシンの意向を受けて宮中で動いていたのだ。パク・ヨンシンはオ・ギョモに、チェ一族を切り捨てて富を独り占めするようそそのかす。また、自分をもとの地位に戻してほしいと頼む。オ・ギョモは少し考えて、イ・グァンス邸を訪ねる事無く屋敷に帰っていく。
一方宮中では、クミョンが取り調べのため内禁衛に渡されていた。声をかけるチェ女官長。その様子を見守っていたチョン・ユンスとヨリは、チェ女官長と目が合うと思わず目を背ける。
菜園で、シンビは密かに調べた王の病状についてチャングムに話す。チャングムは患者に皮膚の症状について尋ね、確信を得る。同じ頃、チョン・ユンスも書物を調べていて、何かの症例を見つける。その時ヨリが入ってきて、チョン・ユンスとワライ茸の話をする。チョン・ユンスは何者の仕業かと訝しがるが、ヨリは自分がやったと白状する。驚くチョン・ユンス。
オ・ギョモとチェ女官長が話をしている。オ・ギョモは女官長に、クミョンはすぐに釈放されるとあての無い推測を言う。
カン・ドックがオ・ギョモを尾行している。とある屋敷で見かけたのは、パク・ヨンシンであった。トックとナジュテクはその件をチョンホに報告する。チョンホは、チャングムが戻れるようになるためにも引き続きオ・ギョモとチェ・パンスルの見張りを依頼する。しかし、トックたちは納得がいかないようだ。ナジュテクは、オ・ギョモとパク・ヨンシンの関係を疑う。
とうとうチェ・パンスルが内禁衛に連行されてしまう。また、チェ女官長も連行される。この事実にヨンノは狼狽える。そして、ヨンセンのもとに行き、詫びを言う。しかしヨンセンは、ハン尚宮やチャングムを奴婢にした片棒を担いだヨンノを許さない。だが、ヨンノからチャングムが処刑されたと言う話を聞いたヨンセンは、気分が悪くなってしまう。ミン尚宮たちは、ヨンノを追い出し、シンビを呼びにいく。間もなく到着したシンビは、チャングムは無事だとそっとヨンセンに告げる。安心するヨンセン。
菜園では、チャングムたちがやっと病の処方を見つけていた。チョンホはチャングムに、チェ一族が捕らえられたと話す。このままにしておけば、チェ一族は処刑されるが、チャングムが誤診であった事を明かせば、チェ一族は放免されてしまう。ジレンマに陥るチャングム。
牢に入れられているチェ女官長とクミョンのもとに、チャングムが訪ねてくる。死んだはずのチャングムを見たチェ女官長たちは驚く。チャングムは、罪を悔い、ハン尚宮に謝罪するように言う。しかしクミョンは、それをきっぱりと断る。そして心の中で、「謝罪するとすればあの方に(チョンホ)だけ」と言う。
チャングムは、チェ女官長たちから謝罪の言葉を聞けなかったものの、このまま黙って彼女らを処刑させてしまう事はできないと考える。
パク・ヨンシンは、チェ一族の悪行の証拠をオ・ギョモに渡す。パク・プギョムは、オ・ギョモにチェ一族と縁を切るよう進言する。一方チェ女官長たちは、オ・ギョモが自分たちを助けるため奔走しているはずと信じている。
義禁府でチェ女官長たちが取り調べを受けている。自らの無実を主張するチェ女官長たち。拷問にかけられようとしたその時、チョンホとチャングムがやって来て、皇后の命令で取り調べを中止するように言う。チャングムは、王の病は食事が原因ではなく、誤診だったと言う。

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ハン尚宮とチャングムが捕まった同じ理由で、チェ女官長とクミョンが捕まってしまいます。人を呪わば穴二つ、という事でしょうか。チェ一族の形成不利とみるや、ヨンノやオ・ギョモまでもがチェ一族を見捨ててしまおうとします。利益でつながる関係は、利益が無くなればそれまでという悲しさ。ハン尚宮とチャングム、チョン尚宮とヨンセン、そしてチャングムとヨンセンの関係とは雲泥の差です。

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今週の名言

「会ってみても、あなたが傷ついただけでしょう」

チャングムが牢に入っているチェ女官長たちに会った後、ミン・ジョンホがチャングムにかけた言葉。チェ女官長たちの悔改に期待するのは元々無理だったのでしょうか。でも、ここで彼女らにチャンスを与え、結果的に彼女たちを助ける事になる誤診という事実を明かすためのステップとして、やはり必要だったのかも知れませんね。

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