本日、行政刷新会議の開催した事業仕分けで、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の広報施設JAXAi(ジャクサ・アイ)が「廃止」と判定されました。1億円の運営費に見合うだけの効果が認められない、という理由です。
箱ものの広報施設の効果測定、というのは難しい課題で、特に先端分野の科学技術を一般に周知するというテーマの難しさも加わって、JAXA側からの納得できる説明ができなかった、ということになると思います。
本当は、丸の内に広報施設を運営することの定量的目標が何で、年度ごとに達成されたのかされなかったのか、それを達成するための手段として、どのような選択肢があり、選択肢の中から最もコストパフォーマンスの高いものを選んだのか、別の理由で選んだのか、そういう議論になれば、やる意義もあったと思うのですが、残念ながら、そうはなりませんでした。
ただ、科学技術分野に関する午前中からの議論を聞いていて、松井先生は別にして、全体の議論のレベルがあまりにも低いことが気になります。
この会議は、パーキンソンの凡俗法則(Parkinson's Law of Triviality)の典型例になると思います。教材にできるレベル。伝家の宝刀のように飛び出す「ガバナンス」という言葉も、結局何を言っているのか、中身がさっぱり分かりません。
広報をすれば「自己正当化だ」と批判され、広報を控えれば「説明が足りない」と怒られる。研究者にとって、日本は住みやすいところではないようです。
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