2010年6月14日月曜日

「はやぶさ」ライブ中継終了

昨日は慌ただしい1日でした。朝、宇宙研に行った時は、それでものんびりした雰囲気が無くもなかったのですが、午後になるとたくさんの見学者が集まり始め、パブリックビューイングの準備やら、中継設備の確認やら、作業が目白押しです。

中継は、予定通り18時から始めましたが、こちらの予想を遥かに上回るペースでアクセスが増えていきました。20時前には、こちらで用意した動画の配信数の上限をたたいたので、「こんなこともあろうかと」用意していたUstreamのページを公開する方針をJAXAの担当者に伝え、了解をもらって公開に踏み切りました。
この時のアクセス数の増え方が尋常でなかったのが印象的です。日本で、あるいは世界で、「はやぶさ」の帰還を見守ろうとする方が、こんなにも多いのか、そういう感想でした。

しかし逆に、それを受け入れるネットワークの体制を整えるのは容易ではありません。ご理解は頂いていると思うのですが、JAXAの予算は潤沢ではありません。その中から、いろんな工夫をして、できるだけの多くの人に見て頂けるように準備したつもりでしたが、完璧とは言えない状況になったことは、申し訳なかったと思います。

ただ、私たち中継スタッフの使命は、この映像やネットの評判を見たり聞いたりした子どもたちや若者の何人かが、「自分も、私もチャレンジしてみよう」と思って頂けるかにあると思います。
「はやぶさ」は、数々の世界初の快挙を成し遂げています。また、アポロ13号に匹敵するような、様々な困難を克服してきました。そんな、いろんな知恵や、工夫やノウハウを、次の世代に繋いでいかないと、「はやぶさ」がただの昔話になってしまいます。

日本が、科学技術の分野で世界をリードするような位置にいるためには、「はやぶさ」ってすごかったね、だけで終わらさず、自分たちの「はやぶさ」を作り出せるような社会でなければいけないと思うのです。

JAXA管制室の集合写真
運用を終えたJAXA管制室にて

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