2017年9月10日日曜日

LS北見が2018年冬季オリンピック出場決定

日本のカーリング女子は、LS北見が2018年冬季オリンピックに出場することが決まりました。昨年の選手権大会で優勝したLS北見と、今年の大会で優勝した中部電力の代表争いになりました。この2チームによる日本代表決定戦の結果です。

私は、オリンピック出場権を獲得した(※)チームがそのままオリンピックに出場するのが良いと考えているので、LS北見を応援していました。その点で、良かったと思います。
(※)LS北見が、昨年カナダで開催された世界選手権で2位になったことで、ポイント12を獲得しました。(今年は世界選手権に出場できなかったため、ポイント加算はありませんでした)

それにしても、前回のソチオリンピックの時から、いろいろなことがありました。2013年、中部電力が世界最終予選の出場権を獲得したにも関わらず、その日本代表を選ぶ大会で北海道銀行に敗れてしまい、ソチへのキッブを逃してしまいます(※)。当時、中部電力のスキップを務めていたのは藤澤でした。藤澤はその後LS北見に移籍、キャプテンの市川は引退。NHKの番組の言葉を借りれば「空中分解」してしまいます。
(※)予選を含めて北海道銀行の4勝2敗
新たなメンバーを加え、どん底から這い上がってきた中部電力(※)が、藤澤のいるLS北見と対戦するのは、運命的です。もしここでLS北見が敗れてしまったら、悲劇が再び起こるところでした。(ソチの時は、私は中部電力を応援していました)
(※)日本選手権の中継の解説を務めていた市川さんが、 準決勝で中部電力が北海道銀行に勝った時に思わず涙ぐんだのが印象的でした。

■カーリングのオリンピック出場の条件
世界から全10チームが出場する。内訳は、開催国枠が1チーム、直近の2年の世界選手権ポイント合計の上位7チーム、世界最終予選の上位2チーム。

なお、この3日間の試合を見ていて、気になる点が3つありました。どちらのチームにも当てはまります。
・大量点のスチール
・逆転できない
・当たり前のショット

1. 大量点のスチール
カーリングではスチール(不利な先行で得点すること)は難しいものですが、3点以上のスチールが何回も発生しました。これで試合が決まってしまったと言えるでしょう。作戦の上で、リスク管理を徹底しないと世界では戦えません。

2.逆転できない
相手チームにリードされた状況で追いかけるチームは、結局逆転できずそのまま敗戦につながりました。先に点を取られたら勝てない、という状況では上位争いは非常に困難です。

3.当たり前のショット
難しくない、当たり前のショットが決まりません。難しいショットは決まっているので、技術が足りないわけではなさそうです。日本人は一般に技術志向(技術嗜好といってもいいかも知れない)なので、難しいスーパーショットが賞賛されます。テレビ的にも受けますし、私も大好きです。でも、試合の勝敗を考えれば、当たり前のショットを当たり前に決める方が楽です。

オリンピックは出場することに意味がありますが、メダルを取ることにはもっと大きな意味があります。日本は国家管理のスポーツをやっていないので、競技の注目度と人気が選手をサポートすることにつながります。

前回の世界選手権では2位を獲得したLS北見ですが、世界も常に進化しています。それに負けず、ぜひメダル獲得に挑戦してほしいものです。